モーリスは、今でも語り継がれる伝説のマイラーで生涯成績18戦11勝の名馬

モーリス 競走馬解説

みなさんは競馬界でマイル最強と言えばどんな名馬を想像しますか?

今回は人気投票でも非常に多い、モーリスについて紹介します。

モーリスはマイルで最強と言われているのは過去のマイルのレーティングでタイキシャトルやサッカーボーイ、ニホンピロウイナーなど過去の名馬たちを抜いているからです。

なんと、タイキシャトルになんと2もの差を開けてレーティングトップに立っています。

また、その活躍ぶりは香港のエイブルフレンドを圧倒して短距離界を統一しています。

さらに中距離G1でも勝利を挙げており、その可能性は無限大を秘めています。

本記事では、そんなモーリスについて紹介していきます。

モーリスはどんな馬?

モーリス

モーリスは2013年10月にデビュー、2着に3馬身差をつけて完勝した馬です。

これは、2歳レコードでの勝利となりましたが、次走の京王杯2歳ステークスでは1人気で6着と敗れます。

それから、万両賞で2勝目をあげます。

明けて2014年、シンザン記念から始動します。

モーリスは、3人気ながら5着に敗れてしまいます。

そのあともスプリングステークス4着、京都新聞杯7着、白百合ステークス3着と勝てないレースが続きます。

そして長期休養に入り、この年を終えました。

2014年はあまり成績を出せない状態で終わってしまいましたが、翌年2015年、モーリスは、若潮賞で約1年ぶりの勝利となります。

次走のダービー卿チャレンジトロフィーでは、2着のクラリティシチーに3馬身差をつけて完勝します。

ここで重賞初制覇となります。

ここからがモーリスの最強馬伝説の始まりです。

そして、安田記念では1人気に支持されると見事に勝利、初G1勝利となります。

秋は毎日王冠から始動の予定でしたが疲れが抜けなくて回避して、マイルチャンピオシップへは直行となり人気も4人気と落としますが、2着に1と1/4 をつけて不安を一掃します。

そして香港マイルへ出走、エイブルフレンドに次いで2人気となり、最後は完勝しました。

この年はその活躍が認められて最優秀短距離馬と年度代表馬の二つのタイトルを手にします。

2016年、香港のチャンピオンズマイルへ出走、1人気に支持されると人気通りに完勝します。

帰国後は安田記念に出走、1人気になりますが最後はロゴタイプをとらえることができず2着で、連勝も止まってしまいます。

安田記念後は休養に入り、距離延長も考えて札幌記念に出走します。

しかし、ここでも2着に敗れてしまいます。

国内ラストランには天皇賞秋を選択、見事にリアルスティール以下を抑えて中距離G1初勝利となりました。

最後は香港カップに出走します。

1.6倍の1人気に支持されると、最後はシークレットウェイポンに3馬身差をつけて完勝し、現役生活に終わりを告げます。

これがモーリスという馬の競走馬としての活動記録になります。

下記にモーリスの競走馬データを紹介します。

馬名 モーリス
欧字表記 Maurice
香港表記 滿樂時
品種 サラブレッド
性別名 牡馬
毛色 鹿毛
誕生日 2013年9月12日
登録日 2013年9月12日
抹消日 2017年1月15日
スクリーンヒーロー
メジロフランシス
生産 戸川牧場
馬主 吉田和美
調教師 吉田直弘(栗東)
調教助手 堀宣行(美浦)
厩務員 宗像徹

モーリスの競走成績

モーリスは過去に数多くの名勝負を見せつけてきました。

こちらでは、モーリスの過去の競走成績を一覧で紹介します。

日付 競馬場 競走名 クラス 着順
2015.3.7 中山 スピカS 1着
2015.4.5 中山 ダービー卿CT GIII 1着
2015.6.7 東京 安田記念 GI 1着
2015.11.22 京都 マイルCS GI 1着
2015.12.13 沙田 香港マイル GI 1着
2016.5.1 沙田 チャンピオンズマイル GI 1着
2016.6.5 東京 安田記念 GI 2着
2016.8.21 札幌 札幌記念 GII 2着
2016.10.3 東京 天皇賞(秋) GI 1着
2016.12.11 沙田 香港C GI 1着

モーリスのレーススタイル

モーリス

モーリスは、世界でも有名なマイラーになっており、スタミナと強い脚質があります。

1600mのレースを制するためにはある程度のスピードが必要ですが、スプリンターのようなスピードに特化した競走馬では距離が長すぎて最後の最後で息切れしてしまいます。

マイラーとして活躍するためには豊富なスピードはもちろん、1600mの距離に対応できるスタミナも必要になります。

その両方に完璧にマッチしているのが、モーリスの走りだと言えるでしょう。

モーリスの名勝負3選

モーリス

モーリスの全てが解るといっても良いレースが2レースがあります。
モーリスの競馬人生の中で、一番良い走りをしているのが、紹介する2レースだと思いますので、ぜひ内容を確認してみましょう。

■ 1.安田記念

まず1つ目はモーリスの初G1勝利となりました安田記念です。

人気はモーリスが1人気、2人気にはフィエロ、3人気にはヴァンセンヌ、など10倍域兄5頭がひしめき合い混戦模様となりました。

専横はリアルインパクトが奪い、モーリスは3番手の好位、フィエロはそのあと、ヴァンセンヌは12番手付近からレースを進めます。

4角を過ぎて持ったままのモーリスが先頭に並びかけで直線半ばで早めに先頭、そして追いすがるヴァンセンヌを見事に押し切って初G1勝利となりました。

■ 2.香港マイル

2つ目はモーリスの初海外G1勝利となりました香港マイルです。

1人気は香港の最強マイラーエイブルフレンド、そして2人気には日本の最強マイラー
モーリスとなり、この2頭の対決に注目が集まりました。

モーリス7番手付近でレースを進めて、エイブルフレンドはその2馬身後ろで進めます。

4角を過ぎるとエイブルフレンドが追い出して一度はモーリスを飲み込もうとします。

しかし、モーリスがエンジンをかけるエイブルフレンドをちぎって最後は1馬身抑えて完勝しました。

その結果、モーリスはアジアのマイル王となります。

モーリス引退後の産駒

モーリス

モーリスの産駒はどうなのでしょうか、モーリスの子供たちについて見ていきたいと思います。

モーリスは2017年から社台スタリオンステーションで種牡馬生活を開始しました。

2018年1月10日、ノーザンファームにて初仔となる「アドマイヤテンバ」(牝馬、芦毛)初産駒が生まれています。

また、2017年のシーズンオフからはオーストラリアのアローフィールドスタッドでもシャトル種牡馬として繫養生活を送っています。

モーリスの獲得賞金

モーリスの獲得賞金を見ていきます。

獲得賞金:10億8368万6000円

数々のG1を勝ちその額は10億に乗りました。

国内のG1レースはどうしても中長距離G1のほうが賞金が高く短中距離では賞金が稼げないのが現状です。

その中で10億に賞金を乗せていることは本当に素晴らしいことです。

まとめ

モーリス

今回は世界最強マイラーのモーリスについて紹介しました。

マイル戦だけでは飽き足らず、中距離にも手を出して香港マイル、香港カップの両方を制した初めての馬にもなりました。

しかも弱い世代ではなく、今の短距離混沌世代より強く、その中でさらに強かったのがモーリスでした。

モーリスの子供たちは2020年にデビューします。

オーストラリアでシャトル種牡馬としても使われているため、その活躍は世界中に広がるかもしれません。

親のモーリスをも超えるような怪物の中の怪物が出てくることを楽しみにしましょう。