競走馬の故郷となる牧場の役割を解説!勝利数の高い牧場3選を知って予想に役立てよう

競走馬 牧場 競走馬トリビア

競馬ファンを魅了する走りを見せつけるサラブレット達はどこで誕生し、どこで育てられているのかご存知ですか?

競走馬を目指すサラブレッドは、サラブレットを繁殖している生産牧場と呼ばれる牧場で誕生し、競走馬として力を付けるために育成牧場で育てあげられています。

牧場について知識がない方であれば、出産から育成まで同じ牧場ではないの?と思われているかもしれませんが、実は生産牧場と育成牧場に分けられているのです。

本記事では生産牧場の役割、育成牧場の役割、勝利数の高い競走馬を多く輩出している牧場について紹介していきます。

競走馬を生産する生産牧場

競走馬 牧場

競走馬となるべく、300年以上も続くサラブレッドの血統を継ぐサラブレッドは主に生産牧場と呼ばれる牧場で誕生します。

この生産牧場では、サラブレッドの血統を絶やさない様に繁殖することをメインとし、牝馬の飼養、種付け、妊娠、出産などを手掛けています。

そんな生産牧場はどこにあるのか、どの様な役割を持っているのかを見ていきましょう。

生産牧場の場所

生産牧場は日本全国に約850箇所ありますが、その90%が北海道に存在しています。

また、馬の生産頭数のほとんども北海道の生産牧場で繁殖されており、全体の約97%以上が北海道の生産牧場で産まれた馬となっているのです。

牧場と聞くと、広大な土地をイメージされるかもしれませんが、母親となる馬の所有頭数が1頭から200頭までと規模は様々です。

サラブレッドの出産

サラブレッドが交配されて出産するのは、3月から4月にかけてです。

この時期に多くの馬が出産され、多くのサラブレッドの子どもが誕生します。

産まれた仔馬は、1時間もしない内に立ち上がり、競走馬としての第一歩を歩み始めるのです。

1歳になるとセリへ出される

サラブレッドの子馬は、放牧地で運動することによって基礎体力が養われ、社会のルールや人とのコミニュケーションも一緒に学んできます。

競走馬へ成長すると人間との関係も重要となるため、幼いころから人間の指示に従う様に教え、訓練を行うのです。

そして、仔馬が1歳を迎える夏から秋にかけて、1歳馬市場へと上場され、セリへと出ていきます。

競走馬を育てるJRA育成牧場

競走馬 牧場

1歳馬市場のセリで購入されたサラブレッドは育成牧場で育てられていきます。

JRAには、「日高育成牧場」と「宮崎育成牧場」の2つがあり、JRAが購入したJRA育成馬がこちらへ移動します、

こちらでは、JRAの施設である「日高育成牧場」と「宮崎育成牧場」をご紹介します。

日高育成牧場

競走馬 牧場

日高育成牧場は北海道の日高地方に位置しています。

日高育成牧場はとにかく広大な時を保有しており、育成牧場としては最大の面積1,500ヘクタールを誇り、常に50頭ほどの馬が競走馬を目指すために育てられています。

美しい自然に囲まれた日高育成牧場には、45頭収容可能な育成馬厩舎が2棟、屋内角馬場1棟、屋内トラック馬場(1周800m✕幅8m)、研究棟、研究馬厩舎、メモリアルホール、展望台、乗馬厩舎など、数多くの施設が設置されており、数々の優秀なサラブレットを競走馬として誕生させてきてきました。

有名な競走馬ですと、グランシェリー、クリスマス、サウンドリアーナ、モンストールなどが、日高育成牧場出身の競走馬です。

宮崎育成牧場

競走馬 牧場

宮崎育成牧場は宮崎県宮崎市花ケ島町に位置しており、気温の観点からも日高育成牧場とは真逆の環境です。

多くの牧場は北海道にありますが、宮崎育成牧場は場所柄、冬でも温暖な機構なのでその特性を活かし、競走馬育成しています。

宮崎育成牧場の施設には、20馬収容可能な厩舎が2棟、500mダートトラックと1600mダートトラックの馬場、放牧&採草地、ウォーキングマシン、ラウンドペン、競走馬診療所などが設置されており、馬のいる公園として一般開放し、地域の方にも愛されている牧場です。

また、宮崎育成牧場はイベントにも積極的で乗馬試乗会やポニー馬車などを行っています。

勝率の高い生産牧場

日本の様々な場所にある牧場でサラブレッドの子どもたちが生産されていますが、競馬新聞などを見ると同じ様な牧場名を目にする事が多くありませんか?

実は競走馬として勝率の高い馬を輩出し続けている牧場が存在しているのです。

生産者リーディングを確認すれば、勝率の高い牧場を調べることもできますが、こちらで勝率の高い競走馬を輩出している生産牧場を紹介していきます。

ノーザンファームについて

競走馬 牧場

ノーザンファームは、北海道勇払郡安平町早来源武にある競走馬の生産牧場です。

北海道勇払郡にある240ヘクタールという広々とした敷地を有しているノーザンファームでは「世界に通用する強い馬づくり」という目標を掲げ、競走馬の育成にあたっています。

厩舎数の数も非常に多く、繁殖として26厩舎(657馬房)、調教として8厩舎(288馬房)と多くの厩舎なかでサラブレッドを産み育てています。

「ノーザンファーム」という牧場は競馬ファンであれば一度は聞いたことがあるでしょう。

最近で言うと、名馬として活躍した「アーモンドアイ」もノーザンファームの生産馬です。

ノーザンファームの勝率はダントツで高く、2位の社台ファームを大きく引きはなし、2018年には1着が662回と驚異的な成績を残しています。

社台ファーム

競走馬 牧場

社台ファーム(しゃだいファーム)は、北海道千歳市東丘にある競走馬の生産牧場です。

社台ファームは北海道千歳市に位置し、敷地面積は290ヘクタールと広くノンコノユメ、ダイワメジャーなど、優秀な競走馬を生み出してきました。

こちらも勝率が非常に高く、ノーザンファームに続いて2位の勝利数をあげています。

2018年の勝利数はは311回と1位とは差が出ていますが、それでも多くの名馬を輩出しているのです。

社台コーポレーション白老ファーム

競走馬 牧場

社台コーポレーション白老ファームは、北海道白老郡白老町社台に位置する生産牧場です。

3位の勝利数をあげている社台コーポレーション白老ファームですが、その勝利数は99回と、1位、2位と引き離されてはいますが、勝率に関しては0.86となっており、2位の社台ファームの0,82を上回っているので優秀な生産牧場と言えるでしょう。

社台コーポレーション白老ファームで生産された有名な競走馬はドバイで勝利をおさめたジャスタウェイやイスラボニータ、ルヴァンスレーヴなどがあげられます。

まとめ

以上、本記事では競走馬が生産される生産牧場と育てられる育成牧場についてや勝利数の高い育成牧場について紹介しました。

競走馬が生産される牧場は日本に多くありますが、強い馬とされる名馬が誕生しやすいのは一部の生産牧場です。

その理由としては、ノーザンファームなどには素晴らしい血統を持つ母親となる馬がいるからかもしれません。

また、日本にある牧場の大半は北海道にあることからも、競走馬を育成するには広大な土地が必要となってくるのが分かりますね。

競馬予想に馬そのものの実力を予想のファクターとして入れるのは当たり前ですが、新たな戦略として勝利数の高い生産牧場出身の馬を加えるのも違った観点から競馬を楽しむ事ができるかもしれません。

また、育成牧場によっては乗馬体験や見学ツアーなど、一般の方でも競走馬とふれあい、楽しむ事ができるので、興味がある方は一度牧場に訪れてみてはいかがでしょうか?