グラスワンダーは通算15戦9勝の外国産馬で6億9164万を獲得した名馬

グラスワンダー 競走馬解説

昔は外国産馬がすごく活躍した時代があった事をご存知ですか?

有名なのが、クロフネやエルコンドルパサーなどよく名前が出る馬だと思います。

しかし、絶対に忘れてはいけない外国産馬はまだいますよね。

それは、グラスワンダーです。

この馬を思い浮かべる人も多いのではないのでしょうか?

今回は、このグラスワンダーについて当時の名勝負や競走馬の生い立ちなどを紹介します。

グラスワンダーはどんな馬?

グラスワンダー

まず最初は、グラスワンダーが障害で稼いだ賞金を確認しましょう。

グランプリ3連覇を達成したグラスワンダーの獲得賞金は6億9164万6000円となっています。

少し少ないな?と思いがちですが、グラスワンダーは非常に残念な事に、外国産馬のため、天皇賞やクラシックに出走することができなかったことが大きく関係しています。

それでは、競走馬として活躍した経緯を紹介します。

1997年の9月に中山競馬場でデビューします。

デビュー戦は、1.5倍の1人気に支持されると2着に3馬身差をつける完勝でした。

続くアイビーステークスでは2着に5馬身差をつける圧勝います。

そして、3戦目の京成杯3歳ステークスでは1.1倍の1人気となり直線では独走状態で2着に6馬身差をつけて勝ち抜きます。

この驚異的なパフォーマンスはすでに怪物といわれていました。

そして迎えた朝日杯3歳ステークスです。

グラスワンダーは、1.3倍の1人気でこのステークスもマイネルラブに2馬身半差をつけて完勝しました。

明けて1998年、1月より調教を開始しましたが、まさかの自体が襲います。

この時は精密検査をするも原因が判明せず、そのままNHKマイルカップの前哨戦ニュージーランドトロフィーに向けて調整しました。

しかし、3月15日に右後脚の第3中手骨を骨折と判明します。

その後、休養を経て有馬記念への出走を決意します。

人気は4人気になり、ここ最近の敗北が大きく影響しました。

当時は、セイウンスカイ、エアグルーヴ、メジロブライトが人気を集めました。

結果は、メジロブライトを半馬身抑え見事に1年ぶりの勝利し復活を遂げました。

明けて、1999年、京王杯スプリングカップから始動します。

そして2.1倍の1人気通りに完勝します。

次走は宝塚記念です。ここで初めてスペシャルウィークと対戦します。

この内容は歴史に残るレースなので、後ほど詳しく紹介します。

秋は毎日王冠から始動して危なげなく勝利すると、次はジャパンカップへ向けて調整を行いましたが、筋肉痛で回避します。

そして有馬記念に出走します。

またもやスペシャルウィークとグラスワンダーの一騎打ちムードとなります。

そして結果はスペシャルウィークを鼻差抑えてグラスワンダーが有馬記念連覇となります。

そして2000年、グラスワンダーが5歳の年です。

宝塚記念で、テイエムオペラオーとグラスワンダーの一騎打ちムードになりまいた。

しかし、直線では再び伸びを欠いて6着に終わります。

競争後はレントゲンの結果左第三中手骨骨折と診断され、その結果を踏まえてグラスワンダーは引退を決意します。

下記にグラスワンダーの競走馬データを紹介します。

馬名 グラスワンダー
品種 サラブレッド
性別名 牡馬
毛色 栗毛
誕生日 1995年2月18日(25歳)
死没 (現役種牡馬)
登録日 1997年4月17日
抹消日 2000年12月24日
Silver Hawk
Ameriflora
生産 Phillips Racing Partnership
& John Phillips
馬主 半沢(有)
調教師 尾形充弘(美浦)
厩務員 大西美昭

グラスワンダーの競走成績

グラスワンダーは過去に数多くの名勝負を見せつけてきました。

こちらでは、グラスワンダーの過去の競走成績を一覧で紹介します。

日付 競馬場 競走名 クラス 着順
1998.11.7 東京 アルゼンチン共和国杯 GII 6着
1998.12.27 中山 有馬記念 GI 1着
1999.5.15 東京 京王杯SC GII 1着
1999.6.13 東京 安田記念 GI 2着
1999.7.11 阪神 宝塚記念 GI 1着
1999.10.1 東京 毎日王冠 GII 1着
1999.12.26 中山 有馬記念 GI 1着
2000.3.26 中山 日経賞 GII 6着
2000.5.14 東京 京王杯SC GII 9着
2000.6.25 阪神 宝塚記念 GI 6着

グラスワンダーのレーススタイル

グラスワンダー

グラスワンダーの性格は、比較的落ち着いていて優しい性格の持ち主だったそうです。

また、頭のいい馬で騎手の言うことも素直に聞くためレースもしやすいタイプでした。

脚質についても、グラスワンダーのレースは前から2番手の先行や、後ろのほうからの差しを得意とします。

気性が素直なのでどのポジショニングからもレースができてレースごとに使い分けていました。

グラスワンダーの名勝負

グラスワンダー

個人的な主観になってしまいますが、グラスワンダーの伝説のレースはたくさんあります。

その中から今回は2つピックアップして紹介していきたいと思います。

その3つは、宝塚記念(4歳時)、朝日杯3歳ステークスです。

■ その1.宝塚記念

まず1つ目はグラスワンダーのグランプリ2連覇目となった宝塚記念です。

人気は天皇賞春を制したスペシャルウィークが1.5倍の1人気、そしてグラスワンダーが2.8倍の2人気となり、ここで初めての対戦となりました。

3角では早くもスペシャルウィークが先頭に立ちます、それを追いかけてグラスワンダーが追いすがります。

直線ではグラスワンダーがあっさりとスペシャルウィークを交わして最後は3馬身差をつけます。

■その2.朝日杯

2つ目にグラスワンダーの初G1勝利となりました朝日杯3歳ステークスです。

それまでのパフォーマンスから怪物といわれたグラスワンダーが1.3倍の1人気となり不どれだけ後続に差をつけるかが注目されました。

3角を過ぎて徐々に進出を開始しましたグラスワンダーが、2馬身半差をつけてのレコードタイムでの勝利となりました。

グラスワンダーの引退後

グラスワンダー

グラスワンダーの引退後についてですが、子供はどのような子が出ているのでしょうか。

2001年より社台スタリオンステーションで種牡馬生活を生活します。

産駒がデビューしてからは、G1勝利馬も出て、かなりの活躍馬を出しています。

グラスワンダーとスペシャルウィークのライバル対決

同期にしてそれぞれ別々の場所で競馬界を賑わせてきた2頭の直接対決がようやく実現したのが1999年の「宝塚記念(GI)」でした。

これは歴史的レースになりました。

このときスペシャルウィークが単勝1.5倍の1番人気に、グラスワンダーが2.8倍の2番人気に推されました。

世紀の対決がスタートするとスペシャルウィークは好位に位置取り、グラスワンダーがスペシャルウィークをマークするようにその後ろから追走します。

4コーナーでスペシャルウィークは先頭に躍り出ますが、グラスワンダーも負けじと直線半ばで並びかけ、2頭の激しい一騎打ちの結果、2強対決はグラスワンダーに軍配が上がりました。

まとめ

グラスワンダー
今回はグラスワンダーの過去についてを紹介しました。

グラスワンダーは、足元が弱く常に故障と戦い続けてきた馬でした。

グラスワンダーの本当の強さは実は一度も見ていないのかもしれません。

頑丈さも備えていたら本当にどの馬も手も足も出ない怪物の中の怪物になっていたのかもしれません。

過去の名馬たち子供が今後活躍する事を願いましょう。